気象条件の課題
地形上の課題をクリアすると、次に出てくる課題は、「気象条件」です。物理的に地形上は富士山が見える場所であっても、気象条件がそろっていなければ富士山を見ることは当然できません。
私が愛知から富士山を見ることができた日の気象条件を考えてみると、以下のとおりです。
①晴れていること
②早朝、夕方(昼間でも見えることもある)
③風が強い
④気温が低い
①~④の全ての条件がそろっていなくても富士山が見えることはあります。でも、この中のいくつかの条件がそろっていることで、富士山はより見えるということになります。
雨や曇りの日に富士山が見られないのは当然ですが、どんなに晴れていても、雲一つない快晴であったとしても、気温が高いとき(夏はもちろん、冬でも前日に比べて気温が高いとき)は水蒸気が発生し、ぼやっとした感じになります。水墨画のように幻想的な雰囲気にはなりますが、富士山は見えなくなります。そのため、気温が低い早朝、特に、秋冬(11月~2月ぐらい)がよく見ます。富士山が冠雪し白い頭は青い空によく栄えて見やすくなります。そして、風の強い日は空気がきれいになるため、クリアに富士山を見ることができます。
ただ、早朝は愛知から富士山を見ると、東側に見えるので、逆光、つまり影の姿が見えるということになります。ですので、午前中あたりで白い富士山が見えることになります。
蒲郡 西浦半島から見える富士山(早朝)
上記の①~④の条件がそろったとしても、富士山が見えないことはあります。なぜなら、どんなに愛知がよい条件だったとしても、富士山自体に雲がかかっていれば当然富士山を見ることができないからです。単純に天気予報を見るだけでは難しいです。では、どうすればよいでしょうか。つづく